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世の中を根底から動かす力学

ゲームストップ株急騰問題が金融システム崩壊の引き金になる可能性

今回の大統領選挙の本質は「右派vs左派」というイデオロギーの問題ではなく、「統制vs自由」の戦いであり、トランプ陣営は統制側の不正を全部暴いて民衆に権力を取り戻す戦いを展開していました。

 

トランプ陣営の努力は多数の民衆に目覚めをもたらしているものの、現時点ではまだ「右派vs左派」の構図という誤解が解けておらず、民衆の間でもイデオロギーによる分断が続いている状況です。

しかし、そんな最中に起こった今回のゲームストップ株急騰問題は、今回の一連の戦いの本当の意味を民衆に気づかせた可能性があります。

なぜなら、命の次に大事なお金の問題は、イデオロギーを超えるからです。

 

ゲームストップ株急騰問題は体制に反旗を翻した民衆革命である

今回の事件は、投資掲示板でのゲームストップ株購入の呼びかけに応じた個人投資家が、「Robinhood」と呼ばれる証券取引アプリを介して同社株を購入して株価を釣り上げ、同社株を空売りしているヘッジファンドに買い戻しをさせて、さらに株価を急騰させることを企図して行われました。

 

その狙いは、株価急騰によって買った株の儲けを得ることもあったようですが、彼らの本当の狙いは、同社株に空売りをかけているヘッジファンドに大損失を追わせて破綻させることにあったようです(意図的にショートスクイーズを引き起こす狙いがあった)。

今回のコロナウィルス騒動で行政による度重なるロックダウンのせいで、人為的に経済が破壊されてしまい、実体経済で暮らす民衆は経済的に大困窮を強いられています。

その一方で、一部の富裕層はこのコロナの最中でも、中央銀行による株価救済策のおかげで資産を増やし続けるという、猛烈な二極化現象が引き起こされており、民衆の不満は頂点に達していました。

 

その怒りの矛先が、富裕層の富の源泉である金融市場に向けられ、自分たちの儲け以上に、体制側への蜂起として、今回のゲームストップ株事件を実行したようです。

 

その狙いは見事的中したかに見えたのですが、戦いの途中で思わぬ横槍が入りました。

何と、彼らが取引に使っているアプリ「Robinhood」が、突如ゲームストップ株の購入を停止したのです。

 

今回の問題に対する政権側の対応が戦いの本当の構図を露呈させた

個人投資家の中には「Robinhood」に強制的にゲームストップ株を売却させられた顧客もいたようで、個人投資家の怒りは当初「Robinhood」に向けられました。

 

しかしその後、事態は急展開を迎えます。

何とRobinhoodの社員を名乗る内部告発者が、同社によるゲームストップ株の取引停止はRobinhood社の意図によるものではなく、バイデン政権による圧力によるものだと暴露したのです。

 

さらに、今回の事件で被害にあったヘッジファンドはイエレン財務長官がかつて講演を行い、多額の講演料を受け取った相手であることも発覚。

 

つまり、バイデン政権が、政権内部の人物に利害関係のある会社に損害が出ないように、Robinhood社に圧力をかけてゲームストップ株の実質的な相場操縦行為をさせた上に、当該人物の利益相反行為を容認するという「違法」手段に出た可能性が明らかになったのです。

 

この発覚は、当然個人投資家の激しい怒りを呼び起こすとともに、別の副作用ももたらしました。

それは、この発覚によって、これまでイデオロギー間で対立していた民衆が、今回の一連の戦いが実は「体制vs民衆」という構造であったことに目覚め始めた。

つまり、ゲームストップ株が、今回の大統領選挙に端を発する一連の戦いの本当の構図を明らかすることで「他のどの政治家よりも国に団結をもたらした」可能性があるのです。

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金融システム崩壊の引き金になる可能性

今回の騒動によって腐敗した体制側への怒りで結集した民衆は、本気で金融システムを破壊しに行くかもしれません。

そのくらい彼らは怒っているし、それ以上にレバレッジが高すぎる金融システムそのものが相当脆弱になっています。

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ゲームストップの株価が11ドル上がるごとに、銀行は約10億ドルを失う。2008年の住宅市場の崩壊では、銀行は約500億ドルの損失しか受けなかった。株価が千ドルになれば、2008年の住宅市場の崩壊よりも銀行にとって都合が悪い。

それは金融システム全体をクラッシュさせる。ゲームストップ、またはAMC、BBRY株だけではない。これはすでに膨大な量の負債に支えられているシステムの深刻な脆弱性を露呈している。ファンドはNYSEの取引量のかなりの量を占めており、平均的なヘッジファンドは30~40倍のレバレッジをかけている。

現在、システム全体の維持は、ファンドマネージャーやバンカーが、自分たちとは反対のポジションを持つ個人投資家を犠牲にして、内部情報に基づいて取引を行っていることが明らかになっている。個人投資家と「部外者」は、彼らのゲームを破り借金を返済できなくする方法を見つけ出した。

もし政府が介入すれば、何万人もの一般人から公平に稼いだお金を彼らは違法召し上げることができる。そうしなければ、このことに気づいているかどうかは分からないが、システム全体が崩壊し止めることはできない。

ヘッジファンドの運用資産は合計で3.25兆ドルに達しており、そのうちのほぼ全てのドルが上記のように絡み合い、レバレッジをかけられている。米ドルの価値が危うくなる。ハイパーインフレを誘発することなく、その負債を返済するために、政府がどれだけの景気刺激策を投入しても無理なのだ。

Sal BaldovinosさんのFacebook投稿より

 

民衆が団結したときの力は大統領選でいやというほど見せられています。力で統制しても彼らを抑えることはできません。

TwitterやFacebookで抑圧しても、Parlerを弾圧しても、真実は別のプラットフォームでより強く語られるようになったことと同じです。

Robinhoodを止めても別の取引手段はあるし、ゲームストップ株を取引停止にしても別に仕掛ける銘柄は無数にあります。

従って、今回の件は簡単には収束しません。場合によっては金融システム崩壊の引き金になる可能性もあります。

今回のゲームストップ株問題の本質は、単に個人投資家が群がって仕手的に株を買い上がったことではなく、意図的にショートスクイーズを引き起こしてヘッジファンドを破綻させるという、民衆によるウォール街への宣戦布告にある。

だからバイデン政権は大騒ぎしているのです。

「ゲームストップ」という名前の株が選ばれたことに、今後を暗示させる意味深さを感じます。